この記事では、ベイブレードシリーズにおける回転吸収の原理について解説していきます。
回転吸収とは
まずはざっくりと回転吸収について確認しておきましょう。
回転吸収は、対戦するベイの回転がそれぞれ異なる(片方が右回転、片方が左回転)ときに起こる現象です。
回転力が低かったベイが、高速で回転するベイから回転を吸収し、徐々に回転スピードが同じになっていきます。
この現象を使用すれば、シュート時にわざと弱くシュートしてふらついていたベイが、高速で回るベイに持久勝ちしてしまう、といったことも実現できます。
この吸収は爆転シュートベイブレード、メタルファイトベイブレード、ベイブレードバーストシリーズ全てで共通して使える戦略です。
回転吸収の原理
原理は簡単です。
噛み合ったふたつの歯車を思い浮かべてみてください。
最初は両方止まっている状態を想像してください。
その状態から、片方だけが右方向に回ったとします。
ではもう片方の歯車はどうなるでしょう?
もう片方の歯車は、回転している歯車に引き寄せられる状態になり、左向きに回ります。
片方が速く回ればもう片方も同じく速く回り、片方が遅く回ればもう片方も遅くなります。
これが、まさにベイブレードにおける回転吸収の原理です。
対戦するベイがそれぞれ逆回転だった場合、上記の歯車のように噛み合った状態になります。
例えば図のように高速回転の右回転ベイが、低速の左回転ベイにぶつかると・・・
右回転のベイに引き寄せられる形となり、左方向に回転力が高まっていきます。
そして時間が立つにつれて徐々に互いの回転スピードが同じになっていきます。
これにより、低速のベイが高速のベイから回転を吸収できるということになります。
わかりやすい映像例として対戦動画を用意しています。
1戦目に、停止した状態のベイが相手の攻撃を受けたことで回転し始め勝利しています。これが吸収の原理を利用した映像です。
ちなみに、この対戦はわかりやすいように停止した状態で始めていますが、公式戦では停止した状態でバトルはできませんので注意していください。
回転吸収のオススメベイ
回転吸収を体感したい場合は、ファブニルシリーズまたはスプリガンシリーズがオススメです。
ファブニルシリーズ
ファブニルシリーズは吸収特化をコンセプトとした左回転ベイです。レイヤーにラバー素材を使っており、ラバーが相手と引っかかりやすいため、効果的に回転吸収が可能です。
わざと弱くシュートして、相手から回転を吸収して粘り勝つといった対戦が可能です。
左回転ベイなので、吸収バトルをするには右回転の相手と対戦する必要があります。
最近のファブニルは吸収のできない同回転相手でもじゅうぶん戦える性能になっているのでオススメですよ。
スプリガンシリーズ
また、回転吸収のもう一つのオススメが、スプリガンシリーズです。
スプリガンは、レイヤーが左右両回転に対応しており、対戦相手に合わせて回転方向を切り替えることができます。
つまり対戦相手と逆に回転方向を合わせれば、どのような相手でも確実に吸収ができるのです。左右両回転のため汎用性が高く、普通のベイとしてもオススメできます。
スプリガンのレイヤーは両回転で性能も高く、回転吸収の改造でよく採用されています。
回転吸収を使った戦法
回転吸収の原理を利用すれば、ベイバトルをより有利にすることができます。その中でも代表的な戦い方が「送り合い」と「低速バースト」です。
送り合い
送り合いは、今回解説した逆回転吸収を突き詰めた戦略です。公式大会などでもよく使われており、安定感の高い戦いを実現できます。
レイヤー、ディスク、ドライバーそれぞれを持久戦に特化したパーツで組み、逆回転の相手と対戦した際に、相手より長く回り続けて持久勝ちすることを狙います。
逆回転同士のベイが持久戦になった場合互いに回転力を送り合い、終盤になると同時にふらつき始めます。
互いの回転力がつきる瞬間、相手よりわずかにでも長く回れば勝ちになるので、いかに最後の粘りが強いパーツを組めるかが勝敗を分けます。
特にドライバーの選択がカギになり、軸がフリー回転し、軸幅が広くベイが倒れにくいものを選ぶと送り合いに強くなります。
低速バースト
逆回転同士のベイが戦うとき、片方が高速で回転し、もう片方が低速で回転しているときに、低速のベイが高速のベイをバーストして勝利する現象。
あえてベイを弱くシュートすることで、高速回転しているベイを自身に勢いよくぶつけさせることで、相手に強い反動を与えてバーストさせるカウンター戦法になっています。
バトル中にベイが分解するベイブレードバーストシリーズならではの全く新しい戦略で、バースト以前のベイブレードシリーズにはなかった戦い方のため、当時大きな話題となりました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
ベイの回転が逆なだけ、なのですが、それによりかなり奥深い対戦が可能になっていることがわかりましたね。
これからベイブレードを始めるあなたも、ぜひとも逆回転での対戦を想定した改造など試してみてください。