爆転シュートベイブレードシリーズ誕生の歴史や人気の秘訣を解説する記事です。
爆転シリーズについて1から知りたい方に向けた内容になっていますよ。
1999年に始まり、シリーズをリニューアルしながら2021年現在も続くベイブレードシリーズ。
この記事では、その中でも一番最初に始まった「爆転シュートベイブレード」シリーズの誕生の歴史・人気の秘訣となったエピソードを紹介します。
動画版もありますので、映像でご覧いただく場合はこちらから!
爆転シュートベイブレードとは
爆転シュートベイブレードは、1999年7月に、タカラ(現タカラトミー)より販売された、日本の伝統玩具である「ベーゴマ」を現代風にアレンジした対戦ホビーです。
タカラはもともと日本の伝統玩具を現代ホビーにアレンジした商品作りが得意で、ビーダマン(ビー玉)、オハジキマン(おはじき)、デジケン(けん玉)など、これまでにも伝統玩具のアレンジホビーをいくつも発売しており、ベイブレードもその系譜から生まれたシリーズになっています。
コマを構成するパーツがそれぞれ別のパーツに付け替えができる構造になっており、これによって、集めたパーツを自分の好きな組み合わせにカスタマイズすることができるのが特徴。
パーツの組み替えによって、誰でも簡単に「自分だけの最強のオリジナルベイブレード」を作ることができるという点が子供たちの心をつかみ、ヒット商品となりました。
最初は「次世代ベーゴマバトルベイブレード」というタイトルでスタートし、2001年のアニメ放映に際して「爆転シュートベイブレード」というタイトルにリニューアルされました。
特にアニメ放映からの人気が凄まじく、ベイブレードは世界中で大ヒットし、全世界で1億6000万個以上が出荷され、売り上げはなんと1650億円以上に上ります。
圧倒的な数字で驚きですよね!
今ではタカラトミーの代表ホビーの一つにもなっているベイブレードシリーズですが、そんなベイブレードシリーズのスタートにあたる「爆転シュートベイブレード」は、これまでのベイブレードの歴史の土台を作り上げた偉大なシリーズと言えます。
爆転シュートベイブレードの誕生
開発の発端
爆転シュートベイブレードの発端は、ゲームメーカーのハドソンが、おもちゃメーカーのタカラに対して、「ゲームとホビーの連動企画」を持ち込んだことにあります。
ゲームと同時に実際の商品としても遊べるおもちゃとして、ベーゴマが題材に選ばれスタートした企画がベイブレードシリーズでした。
話が少し変わりますが、実はタカラは、ベイブレードの前に「すげゴマ」、「バトルトップ」という2つのコマのホビーを販売していました。
この2つのコマ商品はあまり売れずに終了してしまいましたが、この時点でタカラには「コマ商品づくりのノウハウ」が蓄積されており、ベイブレードの開発づくりにも生かされています。
ベイブレードのヒントになった人気商品
タカラは、すげゴマ・バトルトップに続く3回目のベーゴマホビー製作にあたり、その当時子供たちの間で流行っていたある商品の要素を加えることを考えます。
その商品とは「遊戯王カード」。
遊戯王カードは1999年から2021年現在まで新商品が登場し続けている、世界で最も売れているトレーディングカードゲームです。
ベイブレードの開発当時も遊戯王カードが子供たちの間で大流行しており、タカラはこのカードゲーム人気をうまくベーゴマに取り入れることができればヒットするのではないか、と考えたわけですね。
タカラが遊戯王カードの人気の秘訣として特に注目したのは、多種多様なカードの中から好きなカードを選んで自分だけのデッキを作り上げる「カスタマイズ性」、デッキごとに得意な戦略や苦手な相手があるという「相性」、パックを購入していろいろなカードを収集する「コレクション性」といったポイントです。
ベイブレードも上記の要素を意識し、簡単にパーツを組み替えて自分だけのベイブレードを作ることができるカスタマイズ性を取り込みました。
また、攻撃・持久・防御・バランスといった4つのタイプを作ることで、ベイブレードに相性を設定し、特定のベイブレードが最強になってしまうようなことを防ぐことで、うまく戦略性も生み出しています。
そして、ベイブレードにも様々な種類が出ており、さらにそれぞれに限定カラーも存在していたりと、収集家の心をくすぐるコレクション性もしっかり確保しています。
こういった要素を組み込んだ結果、ベイブレードは見事にヒット商品となり、さらにコロコロコミックとのタイアップの効果も合わせてさらに子供たちの間に浸透していきました。
まとめ
いかがだったでしょうか。
爆転シュートベイブレードの概要、誕生の歴史・人気の秘訣をまとめて紹介しました。
実はベイブレードの前にもコマのおもちゃが発売されていたこと、遊戯王を参考にしたことなど意外な事実がたくさんでしたね。
遊戯王カードは現在でも人気の商品であり、その遊戯王を意識したベイブレードも同じく現在でも人気タイトルであることを考えると、当時のタカラの考えは大正解だったと言えますね。
これらの情報に関しては、漫画「爆転シュートベイブレード」のコンビニコミック版「最強のチーム結成!!」という本の中のインタビューコラムに記載されていますので、もっと詳しく読みたい!という方はぜひ手に取って確認してみてください。